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コンプレッサー (音響機器) : ウィキペディア日本語版
コンプレッサー (音響機器)

コンプレッサー (compressor) は、エフェクターの一種である。音の強弱の差を縮小する効果がある。略してコンプと呼ばれることもある。
== 概要 ==

入力信号が強くなるほど、増幅率が一定の比率で低くなる電子回路を用いる。
入力信号を増幅回路で増幅し、増幅した信号を整流し、整流した信号を積分(平滑化)して、フィードバック信号を得る。このフィードバック信号を用いて、増幅回路を制御する。
整流には一般的な小信号用ダイオードを用いる



他、バイポーラトランジスタにバイアス電流を与えず直接ベース-エミッタ間に交流信号を流して半波整流を実現する回路も多用される



増幅回路はVCA(電圧制御増幅回路)や

OTA(Operational Transconductance Amplifier)
を用いる〔他、CdSセル(LDR)を用いてオペアンプの増幅率を変化させる


、バイポーラトランジスタや接合型FETを用いて増幅回路の入力信号レベルを変化させる


等の手法がある。
入力音量が予め設定した一定の値(スレッショルドレベル、しきい値)を超えた場合、超過した音量を設定した比率(レシオ、レイシオ、圧縮比)で抑え、設定された時間で解放(リリース)するプロセスによって、変化している音量(一般に楽曲は進行とともに音量が変動する)の最大値を低下する。このことにより、低下した最大音量は(同じく変化している音量の)最小値に近づき、最大音量と最小音量の差(ダイナミックレンジ)を圧縮する効果を得る機器である。単機能な製品の他に、様々な動作が可能なエフェクタ(マルチエフェクタ)の1機能としてコンプレッサーを備えている機器もある。
コンプレッサーを通したのみでは音源の音量が低下するため、コンプレッサーの後段に繋ぐミキシング・コンソールパワーアンプなどで必要に応じ低下分を補償増幅する。また、この低下分補償用の増幅回路を内蔵する機種もある。この後段増幅回路を内蔵した機種では、無信号時(有意な音声信号が入力されない状態、無音時)にはその増幅作用によってミキシング・コンソールやマイクアンプなど前段接続機器の残留ノイズが顕在化する。これを抑制するために、後段増幅器を内蔵した機種ではコンプレッサー回路の前段にノイズゲートを備える複合製品が多い。そのような複合製品での入力信号は、ノイズゲート、コンプレッサー、後段増幅の順で内部処理され出力される。


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「コンプレッサー (音響機器)」の詳細全文を読む



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